テレワーク環境下で社員をケアし、健康経営を実践するためのポイントを解説!

テレワーク環境下で社員をケアし、健康経営を実践するためのポイントを解説!

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2010年代頃から、国をあげて「健康経営」に力を入れるようになってきました。従業員の健康に投資し、生産性向上や継続的な企業活動、業績向上を目指すという経営手法を実現するために、多くの企業がさまざまな取り組みを続けています。なかでも、昨今は“テレワーク環境への対応”という新しいテーマが出てきました。そこで、今回のコラムでは、テレワーク下で健康経営を実践するポイントを解説していきます。

健康経営とは?昨今の変化は?

経済産業省によると「健康経営」の定義は「従業員等の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践すること」とされています。企業理念に基づき、従業員などへの健康投資を行うと、活力向上や生産性向上といった組織の活性化をもたらし、結果的に、業績や株価の上昇が期待されます。

「健康経営」という単語は、2006年に設立されたNPO法人健康経営研究会による啓発活動で用いられたのが始まりです。2010年代に入ると、政府も健康経営という言葉を使って、国民の健康促進のための国策の1つとするようになりました。実は、20年近く前から存在する概念だったのです。

現在はコロナ禍を経て働き方が変わり、出社による勤務だけでなく、テレワークの要素が加わりました。オフィス回帰の流れが出始めているものの、テレワークやオフィスとのハイブリッド型の働き方はコロナ禍後も継続しています。このような変化を踏まえ、健康経営に対する向き合い方や取り組みもアップデートしていく必要があるのです。

テレワーク環境での健康への影響は?

では、実際にテレワークという働き方に着目した時、健康にどんな影響があるのでしょうか?

運動不足と体調不良

テレワークの場合、出社せずに1日の大半を座って過ごすことになるため、運動不足や体調不良に繋がりやすい傾向があります。平均歩数が大きく減少するという調査データもあり、テレワークによって体を動かす機会が減少することが伺えます。

メンタル不調

出社時と比較してコミュニケーションの頻度が少なくなり、孤独感からメンタルヘルスに不調をきたす可能性が高まります。特に、一人暮らしの場合はそういった状況に陥りやすい環境なので注意が必要です。さらに、新入社員や異動者など、職場の人間関係が十分にできていない時や、業務理解が不十分な場合には、不安やストレスを感じる状況になりやすいと言えます。

厚生労働省からも、「メンタルヘルス対策のための手引き」が発行されています。同手引き内では「テレワーク実施企業の約73%が、テレワークの方がメンタルヘルスケアが難しいと考えている」と紹介されています。

長時間労働による心身への負担

会社以外で業務が可能な利便性の反面、遅い時間まで頑張り過ぎてしまう従業員がいる可能性があります。出社と異なり、上司と部下が同じ空間にいないので、上司の目線で部下の状況を確認することができず、長時間労働に気づきにくくなってしまうのです。前述の手引きにおいても、テレワークによって業務内容が不明瞭になるなど、“仕事の量的な負担”がストレス要因に繋がることがある、と指摘されています。

テレワーク環境での健康経営課題への対応を事例とともに紹介

ここからは、それぞれの課題に対し、具体的な企業事例等を交えてテレワーク環境で健康経営を実践するポイントを紹介していきます。

運動習慣の支援

先程、課題の1つ目として座りっぱなしによる運動不足を挙げました。この点について、興味深い調査があります。
労働生産性の観点では、40~50代は就業中の座位時間と仕事のパフォーマンスに関連性がないという結果があったのに対し、20~30代は座位時間の長いグループの方が短いグループの1.38倍も生産性が低い、という結果が得られました。若い世代にとっては、「座りすぎ」と労働生産性に関連があると言えます。

一方、ワーク・エンゲージメントとの関連においては、逆の調査結果が出ました。20~30代では座位時間とワークエンゲージメントに関連が見られなかったのに対し、40~50代ではワークエンゲージメントを構成する「活力・熱意・没頭」すべての要素で“座りすぎ”が悪影響を及ぼしている、という結果になったのです。特に「熱意」に関しては、座位時間の長いグループの方が短いグループと比べて1.61倍も低くなりました。40~50代の世代では、「座りすぎ」と仕事への意欲に関連があると言えるのです。

参考記事:「座りすぎ」が心身の不調をもたらす30分に1回の休憩で実現する「疾病予防」と「エンゲージメント向上」(日本の人事部)

座り過ぎによる悪影響を解消するための解決策として、運動習慣の支援を行う企業もあります。日本ケロッグ合同会社では、従業員の運動習慣化支援ツールとして「BeatFit for BUSINESS」を導入しました。オンラインでフィットネス体験ができるほか、勤務時間以外のプライベートでもサービス利用が可能。テレワークでも運動不足を解消し、従業員の健康維持を目指しています。

メンタル不調のサポートと適切な労務管理

メンタルヘルスを健全に保つには、孤独感を抱かせない工夫が必要です。たとえば、定期的なミーティングの実施によってお互いの様子を把握する手段を設けるのは、有効な手立てと言えるでしょう。忙しさが目で見てわかりやすいオフィスとは違い、テレワークでは、誰が何をしているのか見えづらくなります。単純な業務報告だけではなく、お互いの状況が見える共有の機会があれば、孤独感の解消に繋げられます。特に、新入社員や異動者など組織や業務に不慣れな人たちが、職場で不安を感じないようにするための大切なポイントです。

株式会社エグゼクティブでは、テレワークの勤務中でも同僚同士が声をかけやすい環境づくりのため、オンライン会議ツールを常時接続しています。同時に、社員の家庭の事情等にも配慮するため、画面上におでこだけ映す”おでこ出社”の文化もあり、独自の工夫で一緒に働く人が見える安心感の醸成と、社員のプライベートへの配慮を両立しています。 
参考:https://kokoro.mhlw.go.jp/case/company/cmp120/

テレワークと出社のハイブリッド型の働き方を導入している組織やチームであれば、定期的に出社のタイミングを合わせる機会を設け、何気ない雑談を交わすだけでも良いでしょう。

テレワーク導入を進めた企業の中には、同時にオフィス戦略を見直した企業もあります。より出社時のコミュニケーションの重要性が増したことで、オフィスそのものにコミュニケーションが生まれやすい工夫が求められている背景があるのです。

凸版印刷株式会社は、2020年に「直接会って対話する価値」というコンセプトで新オフィスを開設。全フロアの4分の1のスペースをコワーキングエリアとし、コミュニケーション促進を図っています。株式会社iCAREでは、偶発的な出会いから生まれたアイデアを進化させる場所がないという旧オフィスの課題解決を目的に、「見える・聞こえる・会える」をコンセプトとして、オフィスを移転。移転後は、ソファエリア、中央カウンター等、他者の会話を近くで見聞きし、リアルで会うことを促進する機能を備え、社内コミュニケーションの向上に繋げています。

参考:https://www.sanko-e.co.jp/case/2021/

これらを参考に、自社に適したコミュニケーションの施策を考えるとともに、ストレスチェックやパルスサーベイを実施している企業ではその結果も踏まえ、メンタル不調に陥りそうな従業員がいないか、定点観測していくことも大事です。

メンタル不調をサポートする、予防するための工夫や施策は、結果としてテレワーク下でも部下の労働状況を現認する仕組みにも繋がります。加えて、勤怠データを用いて定量的に労働時間を可視化することで、結果に基づく業務量の調整が可能となり、長時間労働の是正が期待できます。

上司からアクションするとともに、メンバー自身も定量的に自身の状況を把握できるとより良いでしょう。たとえば、相談の機会を設けるといったアクションを取れれば、メンタル不調を改善する観点でも効果的と考えられます。

健康経営を支援する様々なソリューションをご提供

本コラムでは、テレワークという働き方に着目し、企業として社員の健康支援を行う際のポイントを解説しました。
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ぜひ、テレワーク下での健康経営の実践にご活用ください。

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