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AIとともに、ビジネスの未来を切り拓こう!NTT ExCパートナーでは、生産性向上、業務効率の最大化に向け、様々なAI活用ソリューションを提供しています。


創業1926年
業界・業種教育
10学部25学科、9大学院研究科、学生数約15,000人を擁する中部圏では最大規模の総合大学。総合大学の強みを活かし、様々な研究プロジェクトや共同研究・産学官連携を推進。2026年に開学100周年を迎えるにあたり「中部から世界へ 創造型実学の名城大学」を将来ビジョンに掲げる。
株式会社NTT ExCパートナーは、生成AIと音声対話、アバター技術を融合させた学習支援ツール「AI対話シミュレーションシステム」を開発しました。本システムは、AIによって“人との対話”という実践的なトレーニングシチュエーションを模擬的に再現し、コミュニケーション能力の向上や状況判断力の習得を支援するものです。
このたび、私たちの開発したシステムが学校法人 名城大学(以降、名城大学)薬学部にて「AIオンライン服薬指導学習システム」として採用され、2025年6月17日の授業において本格運用が開始されました。以降、その導入の背景と現場での活用の様子をご紹介するとともに、当社がこの取組みに込めた想いや、社会に果たしてゆきたい役割についてもお伝えします。
導入の背景―現場で求められる“対人スキル”を効率的に育むために

本システムは、名城大学薬学部4年次の必修科目「薬物治療マネジメント」にて導入されました。薬学や科学の知識を1~3年次で学んだ学生たちが、いよいよ患者と向き合う“対人スキル”を身につける段階に入ります。5年次には病院や薬局での実務実習が控えており、学生には、患者から必要な情報を適切に引き出し、寄り添いながら薬剤指導を行う高度なコミュニケーション能力が求められます。
そこで名城大学では、AIアバターを活用した模擬対話により、学生たちが場所や時間に縛られず、現場に近い状況で実践的なトレーニングを積める環境づくりに取り組まれました。
導入時の模様―“非常に頑固”なAI患者「名城幸男」さんとの対話
今回の授業では、学生たちはAI患者「名城幸男」さん(78歳・男性)と対話しました。このアバターは、名城大学の教員の映像をもとに生成されたもので、瞬きや頷きといった非言語表現や、自然な音声応答も可能。外見・動作・会話すべてにおいてリアリティを追求した設計です。
名城幸男さんの設定は、2年前に前立腺がんを診断されたものの、治療を拒み続けているというシナリオ。現在は痛みが進行し、医師からは麻薬性鎮痛薬(オピオイド)を提案されているにもかかわらず、それを頑なに拒否している“非常に頑固”な人物として設定されました。
学生たちはマイクを通じて名城幸男さんに問いかけると、発話がリアルタイムでテキスト化され、それに対して自然な受け答えが返ってきます。コミュニケーションの中では単に情報を聞き出すだけでなく、患者の思いや不安に寄り添う姿勢、信頼を得るプロセスが試されます。
ある学生は「患者さんに寄り添う意識が欠けていたことに気づかされた」と語り、別の学生は「求める答えをすぐに引き出すのではなく、信頼を築くことが大切だと痛感した」と述べるなど、多くの気づきが得られる場となりました。
結果として、学生の約半数が名城幸男さんから前向きな反応を引き出すことに成功。AI患者でありながら、感情や個性をもった相手として接することの大切さを、学生たちは身をもって学びました。
お客さまの声―AIは学びの“手段”、人間性を育む“機会”に
授業を担当された薬学部の牛田誠准教授は、「今後は、対話の中で必ず確認すべき項目や薬剤の相互作用などに対する評価機能も実装したいと考えています。ただし、AIだけで学びが完結するものではありません。こうした技術を教育現場にどう位置づけ、どう補完していくかが今後の鍵となります」とコメントされています。
私たちNTT ExCパートナーが本取組みに込めたのは、「熟練を要する職務・職業における早期の熟練者養成」という社会的なミッションです。特に薬剤師のように、患者と接しながら判断力・共感力・専門性が求められる職種では、経験の積み重ねが不可欠でした。しかし、高齢化や教育人材不足といった社会課題を背景に現場だけで教育を完結させることは難しくなっています。
そこで私たちは、AIによる柔軟かつ高精度な対話環境を構築し、誰もが・いつでも・実践的に学べる仕組みを提供することで、教育現場をサポートしたいと考えています。
さらに、当社のシステムは単なる模擬体験にとどまりません。会話データや評価ログ、フィードバック情報を継続的に蓄積・分析し、学習プロセスの“見える化”と“最適化”を実現します。従来、熟練者の「勘」や「経験」に頼っていた教育設計を、データ駆動で科学的に改善していくことが可能になります。
常務取締役・田村昇は次のように述べます。
「生成AIの進化により、表情・声・動きのあるアバターとの自然な対話が可能になりました。学生たちの反応からは、単なるテキスト教材では得られない、深い学びの定着がうかがえました。また本システムは、日本語が不慣れな外国人患者との対話といった多様なシナリオにも対応でき、教育の幅を大きく広げています。」
私たち株式会社NTT ExCパートナーがめざしているのは、教育をただDX化することではありません。テクノロジーの力で「学びの質」そのものを進化させ、誰もが、より深く、より人間的に成長できる社会の実現です。
名城大学との協業を通じて、AI患者との対話が学生の“心”に火を灯す瞬間を目の当たりにし、私たちはこの挑戦に確かな手応えを感じています。これからも、教育現場と共創しながら、“人を育てるAI”の可能性を広げてまいります。
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