若手社員が離職する理由とは?離職防止に効果的な対策を解説

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「若手社員が定着しない…」
「採用コストが無駄になっているのでは…」

このような悩みを抱える人事部門の担当者さまは多いのではないでしょうか。
厚生労働省の統計によると、令和4年3月卒業者の新規学卒就職者の3年以内離職率は約3割にのぼり、特に若い世代の定着は、多くの企業にとって喫緊の課題となっています。
新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)を公表します

若手社員の離職は、採用や教育にかかったコストの損失だけでなく、現場の業務負荷増大、そして将来のリーダー候補の不足という深刻な影響を企業にもたらします。では、現代の若手社員は、なぜ辞めてしまうのでしょうか?そして、効果的な離職防止策として、企業は何をすべきでしょうか? 
本記事では、若手社員が離職に至る具体的な理由を深掘りしつつ、彼らの価値観や特性を踏まえた、実践的で効果的な離職防止対策を解説します。

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若手社員が離職する理由

若手社員が離職を決断する理由は、主に以下の4つの要因が複雑に絡み合っている傾向があります。

待遇や労働環境へ不満がある

「労働時間・休日などの労働条件が悪かった」
「給料等収入が少なかった」 
など、待遇や労働環境に対する不満は、若手社員が離職を決断する大きな理由の一つです。
特に、近年は物価上昇や社会情勢への不安から、若手社員はタイパ(タイムパフォーマンス)やコスパ(コストパフォーマンス)、安定性を求める傾向があります。残業が多かったり、休日出勤が常態化していたり、同業他社と比較して給与水準が見劣りしたりすると、離職への決定打となりがちです。

イメージしていた仕事内容と違う

入社前に抱いていた「理想の仕事」と「現実の業務」とのギャップ、つまり「ミスマッチ」も主要な離職理由となり得ます。特に、キャリア志向の高い若手ほど、「思っていた仕事と違う」「自分の能力・個性・資格を活かせない」と感じたときに、早期に転職を決断する傾向があります。これは、採用時の情報開示不足や、配属後のフォロー体制の不備に起因することが多いです。

仕事にやりがいを感じられない

現代の若手社員は、仕事を通じて自己成長したいという意欲が高いことから、「仕事の内容に興味を持てなかった」「自分の成長を感じられない」といった理由で離職を選びます。若手社員は、明確な目標設定、納得感のあるフィードバック、そして自身の成長につながる業務を強く求めています。単調な作業の繰り返しや、挑戦的な機会がない環境では、モチベーションを維持することが困難になります。

職場の人間関係に悩みを抱えている

「職場の人間関係が好ましくなかった」ことも、よく挙げられる若手の離職理由の一つです。
上司とのコミュニケーション不足やハラスメント、あるいはチームメンバーとの孤立など、心理的安全性が低いと感じる職場環境では、若手社員は居場所を失い転職を検討しやすくなります。

離職防止対策を行わないことで生じる会社への影響

若手社員の離職は、単なる欠員以上の、企業経営に直結する深刻な影響をもたらします。

企業イメージの悪化

若手社員の離職が続くと、外部からの企業評価にも悪影響を及ぼします。特に現代では、就職活動中の候補者が口コミサイトやSNSを通じて企業の雰囲気や働きやすさを事前に調べるケースが増えており、ネガティブな情報が拡散されやすい環境です。離職率の高さは、「働きづらい会社」「社員を大切にしていない」という印象を与え、優秀な人材の採用機会を逃す要因となりかねません。こうした企業イメージの低下は、ブランド価値や顧客信頼にも波及し、長期的な経営リスクにつながります。

採用・教育コストの増加

人材の採用から育成までには多くの時間とコストがかかります。特に新卒社員の場合、採用活動のための広告出稿、人事面談、研修制度の整備など、初期投資は決して小さくありません。それにもかかわらず、せっかく育てた若手社員が短期間で離職してしまうと、それまでの投資が実らず、再度採用活動を行うことになります。これが繰り返されれば、採用予算の増大だけでなく、人事部門の負担増加にもつながり、組織全体のリソースは非効率な活用となってしまいます。

既存社員の負担増加

若手社員が離職すると、その業務をほかのメンバーが肩代わりすることになり、既存社員の業務負荷が増加します。特に、慢性的な人手不足に悩まされている部署では、残業時間の増加や休日出勤の発生により、既存社員のストレスが高まり、職場の雰囲気が悪化する恐れもあります。こうした環境では、さらなる離職を招き、負の循環に陥る可能性も否定できません。従業員の健康とモチベーションを守るためにも、若手社員の定着率向上は重要です。

現代の若手社員の特徴

現代の若手社員が持つ価値観や働き方への意識は、従来の世代とは大きく異なります。Z世代とも呼ばれるこの層は、1990年代後半から2010年代前半に生まれた世代であり、デジタルネイティブとして育った背景を持っています。彼らの特性を理解せずに従来型のマネジメントを続けていては、ミスマッチが生じやすく、早期離職につながる恐れがあります。

仕事とプライベートのバランスを重視

ワークライフバランスへの意識が高いのは、この世代の特徴の一つです。柔軟な働き方や休暇の取得が可能な職場を好み、長時間労働や過度なストレス環境を避ける傾向にあります。生活の充実と仕事の意義の両立を求めるため、企業には、そのニーズに応えた制度設計や運用が求められます。

自己成長とキャリアの見通しを重視

若手社員は、自身のキャリアが明確に描ける環境に安心感を抱きます。「何のために働くのか」「この会社でどう成長できるのか」が不明確な場合、転職によって自己実現を図ろうとする傾向があります。そのため、定期的な面談やキャリアパスの可視化が、離職防止において重要な鍵となります。

フラットな人間関係を志向

上下関係よりも「心理的安全性」を重視する傾向もあります。このため、上司との距離が近く、意見を自由に言える環境であれば、自らの力を発揮しやすくなります。逆に、古い体質のトップダウン文化や、声を上げにくい職場環境は、早期離職の要因になり得ます。

フィードバック文化への期待

自分の仕事がどう評価されているのか、どこを改善すべきかを知りたいというニーズも強くあります。成長意欲の高い若手社員にとって、日常的なフィードバックはモチベーション維持に欠かせない要素です。

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若手社員の離職防止に効果的な対策

若手社員の定着率を高めるには、彼らの価値観を理解し、環境や制度を整えることが重要です。離職を未然に防ぐには、多角的なアプローチが求められます。以下で、企業が実践すべき具体的な対策をご紹介します。

採用時のミスマッチを減らす

採用段階での認識のズレは、早期離職の大きな要因となります。企業側の都合に合わせた説明だけでなく、職場のリアルな情報や業務の厳しさを隠さず伝えることが重要です。インターンシップや職場体験を活用して具体的な職場や人に触れることで、入社前のギャップを減らすことができるでしょう。

企業の経営方針や課題を共有する

若手社員は、自分の仕事がどのように企業に貢献しているかを知りたいと考えています。企業の理念や戦略、現在抱える課題をオープンに共有することで、「どのように貢献できそうか」が具体的になり、仕事の意義や方向性の理解が促進され、当事者意識が高まります。

コミュニケーションの機会を増やす

上司や同僚との関係構築がうまくいかないと、職場に対する安心感が得ることができません。日常的な雑談や1on1ミーティング、チームビルディング活動など、コミュニケーションの機会を意識的に設けることで、「不安」や「孤立」が「自信」「連帯」へと変化します。コミュニケーションの量が増えると、職場における信頼関係と心理的安全性が向上します。日常的に上司や同僚と会話することで、若手社員は「相談していい」「自分の考えを言っても大丈夫」と感じられるようになり、孤立や不安感を抱きにくくなります。

また、上司とのコミュニケーションが活性化すると、若手の課題や悩みを早期に把握できるようになり、適切なフォローやフィードバックが可能になります。その結果、若手社員の成長実感や仕事への納得感が生まれ、離職リスクの軽減につながります。この結果、離職防止につながります。

期待役割・目標を明確に伝える

曖昧な業務指示や、評価基準が見えにくい環境では、不安や不満を抱きやすくなります。業務の目的、成果の基準、目標設定の仕方などを丁寧に伝えることで、やりがいや成長実感を得やすくなります。

労働条件・人事制度を見直す

柔軟な働き方や、ライフイベントに対応できる制度が整っているかも、若手社員にとっては重要な判断軸です。リモートワーク制度、副業容認、有給休暇取得のしやすさなど、時代に応じた制度設計が求められます。

 

上司のマネジメントスキルを伸ばす

「上司との関係」が離職のきっかけになるケースも多くあります。若手の特性に合った育成スタイルや、傾聴力・承認スキルを備えた上司の存在が、安心して働ける職場づくりには不可欠です。特に「フィードバックの質」を向上させることは、若手の離職を防ぐ最も本質的な解決策となります。

適切なスキルを習得することで、以下のような変化が期待できます。

  • 「放置」から「伴走」に…上司が自身の業務に関心を持ち、適切に導いてくれるという感覚は、若手が抱きがちな「放置されている」という不安を払拭し、信頼関係を築く土台となります。
  • 「ダメ出し」が「建設的な対話」に…事実にもとづいた客観的なフィードバックを習得することで、部下は「自分自身が否定された」と感じることなく、具体的な改善アクションに集中できるようになります。

キャリアデザインをサポートする

若手社員の多くは、自分のキャリアに不安を感じています。将来的なキャリアの方向性や成長のステップが見えるように、定期的なキャリア面談やキャリアパスの提示を行うことが効果的です。また、自発的なキャリア設計を支援する風土づくりも重要なポイントです。

まとめ

若手社員の離職防止策としては、給与や労働環境といった「待遇」を改善する即効的な対策と、成長機会や心理的安全性を高める「文化・仕組み」を構築する根本的な対策を組み合わせることが重要です。特に、現代の若手社員が強く求める「成長実感」と「納得感のあるフィードバック」をいかに日常の業務に組み込むかが、定着率向上への鍵となります。

NTT ExCパートナーが提供する「GrowNavi Reflect(グロウナビ・リフレクト)」は、AIチャットにより従業員の内省を促し、自分の考えや気持ちを言語化することで、自分の強みや弱み、価値観や目標を明確にし、自己成長につなげることをサポートするツールです。

上司のマネジメントスキルを伸ばす」でもお伝えしたように、若手社員の離職防止の要となるのは、上司のフィードバックスキルの向上です。「GrowNavi Reflect」を活用することで組織課題が可視化され、質の高いフィードバックが可能になります。

また、若手社員の自律的な成長を支援することで、定着率向上に貢献します。若手社員一人ひとりの成長を可視化し、組織全体のエンゲージメントを高める仕組みづくりにご関心のある人事ご担当者さまは、ぜひ下記ページをご覧ください。

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