行動経済学 第9章:社会を変える新たなアプローチ=ナッジ理論とは何か?

今回は行動経済学の中でも近年、特に注目されているキーワード
「ナッジ理論」をご紹介しましょう

ナッジには「肘でつつく」「そっと背中を押す」という意味合いがあります
アメ=金銭的対価や、ムチ=罰則によって強制的に相手を動かすのではなく、人が持つ感情や習性に基づいて、そっと行動変容を促すアプローチです

様々なビジネスシーン、行政機関などで幅広く導入され、高い効果を表しています

そっと背中を押す?どんな方法だろう

4つの事例を紹介しましょう
1つめは、コンビニのレジ前などで見る足跡シール
表示しておくことで、適度な距離をとった列が自動的にできました

近しい取り組みが、公共交通機関の乗り場やスーパーマーケットなどでも導入されていますね

2つめは、トイレの貼り紙
「いつもキレイに使っていただきありがとうございます」という貼り紙
貼り出すことで、汚れが減少しました

そう言われると、キレイに使おうと思うよね

3つめは、放置自転車対策
放置を改めるよう促す絵を、小学生が描いたことで劇的に減少しました

なるほど!大人としては目を逸らしづらいよね~

4つめは、省エネ促進活動
電気やガスの使用量が多い世帯に、
「平均的な世帯より○円多くエネルギーを使用しています」という通知を送付
エネルギー消費量の抑制につながりました

基準が分かると、意識するようになるだろうな~

こうした自然な投げかけを通じて、人の意思決定におけるクセに作用することで、スマートな変化を促すのです

ナッジ理論には、EASTという有名なフレームワークがあります
E=メッセージは伝わりやすく、簡潔に
A=選択肢・インセンティブを工夫して、魅力的に
S=世の中にプラスであることを伝え、社会的に
T=最適なタイミングでアプローチをかけ、タイムリーに

4つのポイントを押さえて取り組むことで、ナッジの実践がスムーズになります

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